今、注目の3Dプリンター住宅。建設にわずか2日。550万円という安さが人気です。未来をここからSDGsウィーク。19日のテーマは「住み続けられるまちづくりを」です。
愛知県小牧市の工場。あるものが作られていました。
セレンディクス 飯田國大COO:「今作っているのは住宅の壁の一部」
クリームのように積み重ねられているのはコンクリートの住宅の壁。動いている機械は技術革新として注目される3Dプリンターです。今年7月、1軒の住宅が完成したといいます。
セレンディクス 飯田國大COO:「夫婦2人用の3Dプリンター住宅になります」
平屋建ての住宅。水回りを完備した国内初の3Dプリンター住宅として、先月から販売を開始しました。3Dプリンターで作られるのは外壁まで。内装は外注して作りますが、トイレ・バスルーム・キッチンなどをそろえた1LDKです。
セレンディクス 飯田國大COO:「丸2日間で作ることができます」
驚くべきはその施行時間。組み立てから完成まで、わずか44時間30分でできてしまうといいます。さらに、その価格も550万円です。一般的な住宅と比べると破格の値段です。
セレンディクス 飯田國大COO:「(一般的な)30年の長い住宅ローンは大きな課題だと思っていて、もっとロボット化することで車を買う値段で家を買える。そういう新しい社会に変えたい。住宅の支払いが全部なくなったらどんな自由があるかというのが我々は非常に大事だと思っています」
デジタルデータを出力し、住宅を成形する3Dプリンター。通常の施行人員の97%を減らすことができるそうです。
セレンディクス 飯田國大COO:「全く廃材が出ないし、施工をこの場で行い施工時間を短くすることによって、移動コストを下げることができる」
居住環境を保つ仕組みも。
セレンディクス 飯田國大COO:「二重構造で断熱性を担保するためにやっています。この中に断熱材を詰める形になります」
現在、すでに1050軒近くの購入意向があり、問い合わせも6000件近くあるといいます。
セレンディクス 飯田國大COO:「60歳以上の引き合いが非常に多い。30年の住宅ローンを払い終わったらリフォームに1000万円と言われたとか、一生賃貸で大丈夫だと思っていたら、60歳になったら家を貸してくれなくなったという現象が起きたそうです」
実際に住居として購入した女性を取材しました。
住居として購入した女性:「(住んでる場所は)田舎というイメージだが、そこで最先端の生活をするのが面白いと思って」
岡山県に住む、デザイン会社の代表を勤める女性。現在住む事務所兼住宅を事業拡大のため店舗に改装する代わりに3Dプリンター住宅に移り住むと言います。
住居として購入した女性:「やっぱり何千万円単位って思うじゃないですか、家買うっていうと。(3Dプリンター住宅だと)私でも買えるっていう」
目指すのは貧困がない社会です。
セレンディクス 飯田國大COO:「今の日本人の40%は『一生、住宅を持てない』という状況。これは過去10年間で10%上昇している。家に非常に困っている人たち、それを解決することがSDGsでいう『貧困をなくす』という部分につながっていると考えている」
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