シリーズ「SDGs」。アメリカ・カリフォルニア州で今、注目の「3Dプリント住宅」。環境に優しい、その技術とは?
環境に優しいと、今、注目を集める住宅。モデルルームはロサンゼルスにありました。広さは30平方メートル。この壁や天井のほとんどが、3Dプリンターで作られているのです。トイレやシャワーも備えられていて、値段は日本円で2000万円ほど。
「壁の内側に3Dプリントされた素材があります。壁全体に使われていて、24時間もかからずにプリントすることができます」(マイティ・ビルディングス ケンブリア・フォーデンさん)
なぜ、環境に優しいのか。サンフランシスコ近郊にある工場を訪ねました。稼働していたのは、巨大な3Dプリンター。壁に使うパーツを2つ同時に作っていきます。
「3Dプリンターに供給されている材料はこの缶の中に入っています。すくってみますと、このようにかなりドロドロとしています」(記者)
この素材、紫外線を当てると分子が変化し、瞬時に固まるという特殊なもの。曲線や空洞のある構造も正確に作ることができ、高さおよそ1.2メートルの壁材が6時間ほどで完成しました。固まるとコンクリートより軽く、衝撃に強いといいます。
「平均で約2.7トンの建築廃棄物を減らすことができます」(マイティ・ビルディングス サム・ルベン共同創業者)
また、無駄な廃材が出ないため、同じサイズの木造住宅と比べて建築廃棄物を9割以上、二酸化炭素の排出を2トンから3トン削減することができるといいます。技術的には、骨組みなどを除く全工程の8割を3Dプリンターで作ることもでき、工場で生産することで資材などの輸送費や人件費を抑え、割安での住宅販売も可能なのです。
「二酸化炭素の11%は建築産業、28%は住宅から排出されています。気候変動の問題に対処しながら(高騰する)住宅供給問題も解決したいのです」(マイティ・ビルディングス サム・ルベン共同創業者)
来年には、ロサンゼルス近郊にこうした「3Dプリント住宅」の“町”が作られる計画です。電気は、すべて太陽光発電でまかなわれることもあって、環境問題に関心がある人を中心に注文が殺到、キャンセル待ちは800人となっています。
「コンセプトが素晴らしいです。太陽光で電気を自給することができるのである種の“未来”ですね」(購入した人)
早くて、安くて、環境にも優しい。そんな住宅を供給できる3Dプリンターの存在感は、ますます大きくなっていきそうです。(17日08:48)
#アメリカ #3Dプリンター #建築
▼TBS NEWS 公式サイト
https://news.tbs.co.jp/index.html
▼TBS NEWS 公式SNS
◇Twitter https://twitter.com/tbs_news?s=20
◇Facebook https://www.facebook.com/tbsnews
◇note https://note.com/tbsnews
◇TikTok https://www.tiktok.com/@tbsnews?lang=ja
◇instagram https://www.instagram.com/tbsnews_insta/
▼チャンネル登録をお願いします!
http://www.youtube.com/channel/UC6AG81pAkf6Lbi_1VC5NmPA?sub_confirmation=1
▼情報提供はこちらから「TBSインサイダーズ」
https://news.tbs.co.jp/newsi_sp/tbs-insiders/
▼映像提供はこちらから「TBSスクープ投稿」
https://news.tbs.co.jp/newsi_sp/toukou/